■当院のリハビリテーション
入院と外来の患者様に対応しています。
■入院リハビリテーション
病棟においては在宅・社会復帰を目標としたリハビリテーションと病態治療を継続しながらのリハビリテーションを症状とニーズに合わせて提供しております。
医師・看護師・理学療法士・作業療法士・医療相談員等他職種と連携し、出来うる限り入院前の生活に戻るため、外出練習、家屋評価、地域職員とのカンファレンス等を施行し、地域連携を含めたリハビリテーションを提供しております。
■入院リハビリテーションをうけるには
ご相談は当院地域連携室までご連絡下さい。
■外来リハビリテーション
自宅で生活を送りながらも通院が可能な患者様に対して提供されるリハビリのことです。
リハビリテーションの目的は「自分らしく生きること」「これまで通りの社会生活を取り戻すこと」です。
具体的には疾患やけが、高齢化や障害により、必要な身体機能が低下してしまった人に対し、運動をするための身体機能の改善、維持のために実施します。
当院ではリハビリテーションの専門職である理学療法士及び作業療法士がマンツーマンで対応致します。
原則予約制となります。
■外来リハビリテーションをうけるには
医師の診察が必要になります。
診察の結果、医師が「リハビリテーションが必要」と判断した場合、『リハビリテーション計画書』を作成します。その後、リハビリテーションの初回予約をお取りします。
※診察当日に予約に空きがあれば、当日そのままリハビリを受けることも可能です。
※予約時間の15~20分ほど前にご来院下さい。
■運動器リハビリテーションとは
運動器とは「骨、関節、筋肉、神経等の身体を動かす組織・器官」で、体を支えたり動かしたりする器官のことです。
循環器や呼吸器、消化器などと同じで「運動器」と言うことができます。
「運動器リハビリテーション」は、運動器疾患(骨折、変形性関節症、首・肩・腰・膝の痛み、各関節可動域の制限、スポーツ障害やけが等)に対して、運動療法(ストレッチ、筋トレ、歩行練習、姿勢や動作改善等)や物理療法(温熱療法や電気療法、超音波療法)を通して、身体を可能な限り以前の状態に戻すことを目的とします。
<対象となりうる症状>
運動器の機能障害(痛み、麻痺、しびれ、筋力低下、関節可動域制限等)があり、次のような症状にお悩みの方などが対象となりえます。
・首、肩、腰、膝、足首等の関節を動かすと痛みや痺れがでる。または動かない。
・肩が上がらない。髪や身体を洗う、着替えることが大変。
・膝が痛い・曲がらない。正座が出来なくなった。椅子や床から上手く立てなくなった。
・前かがみや身体を反ったりすると腰に痛みが出たり、足がしびれる。
・歩くと膝や腰が痛い。以前より長い距離を歩けなくなった。
・以前よりつまずく、転ぶようになった。階段や段差の登り降りが大変になった。
・手先が動かしにくい、起床時に指がこわばる。
・スポーツや運動時に痛みがある。または怪我をした。
■脳血管疾患等リハビリテーションとは
脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などの脳血管疾患、脳腫瘍・脊髄腫瘍などの中枢神経疾患、パーキンソン病などの神経疾患、失語症・認知症などの高次脳機能障害、寝たきりや動かないでおこる不動・廃用症候群を有する人を対象とします。
脳卒中の症状は手足が動きにくくなる、姿勢を保つのが難しくなる、しゃべりにくくなる、飲み込みにくくなるなどの様々ですが、近年では安静にするよりも発症後早期から手足や口を動かすことで、安静による機能の低下を防ぐことができると言われています。
急性期病院で脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血といった脳血管疾患の治療を受け、身体の機能に障害を生じている患者さまをできるだけ早期に受け入れ、積極的にリハビリテーションを実施しています。
運動機能・基本的動作能力・応用歩行能力の回復等を目的とする理学療法や、日常生活動作能力・社会的適応能力・高次脳機能障害の回復等を目的とした作業療法、いずれも実用的な日常生活における諸活動の実現を目的として行われています。
<対象となりうる疾患>
・脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、その他の急性発症した脳血管疾患またはその手術後
・脳腫瘍、脳膿瘍、脊髄腫瘍、その他の急性発症した中枢神経疾患またはその手術後
・発神経炎、多発性硬化症、末梢神経障害、その他の神経疾患
・パーキンソン病、脊髄小脳変性症、筋委縮性側策硬化症、その他の慢性の神経疾患
・失認、失行症、高次脳機能障害
・広範性発達障害(精神遅滞・脳性まひ等)に伴う運動機能・作業機能の障害
・外科手術または肺炎等の治療時の安静(不動)による廃用症候群、その他のリハビリを要する状態の方で、一定以上の基本動作能力、応用動作能力の低下および日常生活動作の低下がある方
■廃用症候群リハビリテーションとは
廃用症候群は安静や寝たきりの状態が長期間続くなど、身体を動かさない時間が長くなることで起こる障害の総称です。運動量が極端に低下することで心身に不調をもたらします。
特に高齢者は加齢により身体機能が低下しているため、筋肉の伸び縮みをしないと1週間に約10∼15%の筋力が落ちてしまうと言われています。
活動量低下により、廃用症候群が進んでいくと、最悪の場合は寝たきりの状態になってしまいます。
そのため、予防としておこなうリハビリテーションが重要になります。
過度な安静によって生じる症状である為、出来るだけ寝た状態が続かないように、座る時間を増やしたり、手や足を動かす運動をしたりします。本人の状態に合わせて、立ち上がりや歩行の練習等も行います。
床ずれ防止の為、寝ている時の姿勢を整えたりもします。
<対象となりうる症状>
・筋萎縮…筋肉が痩せおとろえる
・関節拘縮…関節の動きが悪くなる
・起立性低血圧…急に起きたり立ち上がったりすると、眩暈やふらつきが出る
・誤嚥性肺炎…唾液や食べ物が誤って肺に入り肺炎が起きる
・褥瘡…床ずれといわれる皮膚の傷ができる
・うつ状態…精神的に落ち込む
・見当識障害…今いつなのか、場所がどこなのかわからない
■施設基準
・運動器リハビリテーションII(2021年5月取得)
・脳血管疾患等リハビリテーションⅡ(2024年10月取得)
・廃用症候群リハビリテーションⅡ(2024年10月取得)
当院では、2019年より本格的にリハビリテーションを開始しました。
今後、リハビリを希望されている患者様の様々なニーズに対応する為に、2020年には新たに脳血管疾患リハビリテーションⅢを取得し、幅広い疾患リハビリテーションへの対応が可能となりました。
訓練プログラムは、リハビリテーションを疾患別ではなく、患者様一人ひとりの症状に合わせた「オーダーメイド型リハビリ」を提供しています。当院では、担当理学療法士が一人ひとりの症状に合わせた訓練プログラムを作成し実施しています。痛みの様子や運動時の様子など一人ひとりのお話しをお伺いしたうえで、共通の目標を設定し患者様と二人三脚で身体機能の維持、向上並びに痛みの緩和をサポートいたします。